2023年12月9日

2023/12/9 土曜行動スピーチ

福知山原水協83回目の土曜行動

#ガザ即時停戦!
#イスラエルは病院・学校などへの攻撃をやめよ!ジェノサイドをやめよ!
#ロシアはウクライナへの武力侵攻を止めよ!
#国連憲章に基づき紛争を解決せよ!
#核兵器による威嚇を即時停止せよ!

2023年12月9日(土) 12:40-13:30
JR福知山駅北側 参加者4名



《土曜行動スピーチ》

 ご通行中のみなさん、福知山駅をご利用の皆さん、こんにちは。
私たちは原水爆禁止福知山協議会が呼びかけたロシアによるウクライナ侵略の即時停戦、イスラエルによるガザ攻撃即時停戦を求める行動に参加しています。みなさんもぜひご参加ください。

 昨年2月24日にロシアがウクライナに軍事侵攻してから1年9か月が経過し、民間人の死者は1万人を超えています。ロシア軍は連日ウクライナへの攻撃を続け、ウクライナ軍は、欧米からの多大な軍事支援を受けて戦闘が続いています。ロシアの侵攻は、他国への武力の行使を禁じた国連憲章違反です。市民や子ども、学校や病院、原子力発電所への攻撃は、国際人道法違反の犯罪です。一刻も早いロシア軍のウクライナからの撤退、ロシアの蛮行に対する国際法にもとづく裁きがなされなければなりません。他国を武力で侵略してはならない、これが国連憲章の原則です。全世界で「ロシアは侵略をやめろ」「国連憲章を守れ」の声を大きく広げましょう。

 イスラエル軍がパレスチナ自治区ガザへの攻撃を再開し、民間人の犠牲が急増しています。イスラエルは住民に地区北部からの退避を強要しながら、南部への攻撃も強め、主要都市ハンユニスに地上部隊を侵攻させました。支援物資も届かず、住民はどこにも逃げ場がない状況に追い込まれています。国連によると、ガザの人口の8割にあたる約180万人が避難を余儀なくされています。ジェノサイド条約が固く禁じている集団殺害を絶対に許してはなりません。

 イスラエル軍と、イスラム組織ハマスとの戦闘が激化した10月7日以降の2カ月で、パレスチナ側の死者は1万7000人を超えました。イスラエル側の死者の10倍以上です。ガザの死者のうち子どもは7000人以上です。
 ジェノサイドは、民族、人種などの集団の抹殺を狙って殺害したり、危害を加えたりする行為です。ガザ地区ではすでに多くのパレスチナ人が殺され、全員が命を脅かされています。ジェノサイドが現実の危険として迫っています。今求められるのは、ガザの深刻な人道的危機を打開するために、イスラエルがガザ攻撃を直ちにやめること、イスラエルとハマス双方が即時停戦のための交渉のテーブルにつくことです。どんな国であれ国連憲章、国際法に反する暴挙は許さない―この一点で国際社会が力を合わせることが急務です。アメリカが支援するイスラエルの国際法違反を正面から批判しない日本政府の姿勢に対し、「情けない」「信頼を損なう」などの厳しい声が世界から上がっています。世界との連帯で日本政府がその姿勢を変えるよう、強く求めましょう。

 プーチン大統領が行っている核兵器の誇示と威嚇は核兵器禁止条約に明確に違反するとともに国連憲章と国際人道法に反するものであり、いかなる状況のもとでも決して許されるものではありません。2017年7月7日に国連において採択され、2021年1月22日に発効した核兵器禁止条約は、核兵器の開発、生産、実験、製造、取得、保有、貯蔵、使用とその威嚇にいたるまで、核兵器に関わるあらゆる活動を禁止し、「抜け穴」を許さない、人類の悲願である核兵器の完全廃絶につながる画期的な条約です。現在、核兵器禁止条約に署名した国は93か国、批准した国は69か国に達しています。唯一の戦争被爆国の日本政府は、署名も批准もしていません。
 ロシアに核兵器の使用を絶対に許してはなりません。国際紛争の平和的解決は国際政治の原則です。軍事力で威嚇しあうことは、核戦争の危険を高めるだけです。人類を破滅に追いやる核戦争に勝者はいません。核兵器が存在する限り、核戦争の危険はなくなりません。核兵器の廃絶こそが核の使用も核戦争もない世界を築く唯一の道です。核兵器禁止条約が発効するいま、日本政府がなすべきは、唯一の戦争被爆国として核兵器禁止条約に参加すること、核兵器廃絶の先頭に立つことではないでしょうか。日本政府に核兵器禁止条約への参加を求める地方議会の意見書が671に達し、全1788議会の38%に達しています。「日本政府に核兵器禁止条約の署名・批准を求める署名」にご協力ください。

 昨年12月、岸田内閣は、戦後の安全保障政策を大転換する安保3文書の閣議決定を行いました。最大の「転換」は、歴代政権が憲法違反としてきた敵基地攻撃能力の保有に踏み込んだことです。軍事費を今後5年間で2倍化、43兆円にするよう決定しました。装備が予定される射程1000~3000㌔のミサイル群を沖縄に配備すれば、中国、北朝鮮の主要都市を始めほぼアジア全域が射程に入ります。2023年度の軍事費は年間で10兆円を超え、前年のほぼ2倍となりました。日本はアメリカ、中国に次ぐ世界第3位の軍事大国になります。
敵基地攻撃能力の保有は、アメリカと一体となって、アメリカの戦争に参加するものです。先制攻撃を反省しないアメリカと一緒になって戦うことは極めて危険です。政府は、実際に攻撃を受けていなくても、相手国が「着手」すれば「敵基地攻撃能力」の行使は可能といいます。相手国から見れば、日本が国際法違反の先制攻撃を仕掛けたとみなされ、相手国の報復攻撃を引き起こし、国土の戦場化をもたらす非常に危険なものです。

 ウクライナ軍事侵攻では、原発は格好の攻撃目標になることが実証されました。原発は日本に向けられた核兵器になるのです。日本が世界第3位の軍事力を持ったとしても相手国のミサイルから日本の原発を守ることは不可能です。憲法9条は、アジアで2000万人、日本で310万人が犠牲になった過去の侵略戦争への深い反省から、政府の行為によってふたたび戦争の惨禍が起こらないよう決意をし、戦争の放棄、戦力の不保持、交戦権の否認を定めたものです。日本を再び「戦争する国」にすることは許されません。日本は今、『戦争か、平和か』という戦後最大の歴史的岐路にたっています。

 今、日本がやるべきは、〝紛争を戦争にしない〟平和的な国際関係をつくる外交の努力が何よりも大事なのではないでしょうか。日本を「軍事対軍事」の危険な道に引き込む憲法9条改憲は許さない。いまこそ憲法9条を生かした外交の努力で東アジアの平和をつくっていく。これこそが、日本ができる最大の安全保障ではないでしょうか。敵基地攻撃能力保有と大軍拡に反対する一点で国民的な大運動を広げ、力を合わせましょう。
 非核三原則を国是とする唯一の戦争被爆国・日本に核兵器を配備する「核共有」など、絶対に許してはなりません。広島と長崎に人類史上はじめて原子爆弾が投下され、一瞬のうちに二つの都市が壊滅し、21万人もの命が奪われてから78年になります。生き残った被爆者も原爆症によって命を奪われ、あるいは健康を脅かされています。核兵器は、人間らしく生きることも、死ぬことも許さない悪魔の兵器です。核爆発が実際に起これば、壊滅的な惨禍が国境を超えて地球全体を襲います。核兵器がこのような非人道的な影響をもたらすことは広島・長崎の被爆者の証言がリアルに伝えています。核兵器は二度と使われてはならないのです。いまだに世界には12500発の核兵器が存在しています。全世界から一刻も早く核兵器をなくすために力を合わせましょう。

 いまこそ核兵器のない平和で公正な世界へ、日本から、世界から声を上げ、国連憲章と国際法を踏みにじり、国際社会の批判も無視するロシアの無差別侵略行為に断固抗議しましょう。
 壊滅的な被害をもたらす核兵器の使用を絶対に許してはなりません。ロシアに対し、多くの人命が犠牲となる軍事侵攻をただちに中止し、ウクライナから軍隊を撤退させることを強く求めましょう。
 暴力が歯止めを失い、あまりに多くの命が奪われているイスラエルとパレスチナのイスラム組織ハマスとの大規模衝突の即時停戦を強く求めましょう。